IT新卒のブログ

大手IT企業の新卒2年目が本の要約について発信します

眠れなくなるほど面白い糖質の話 ~食後の眠気をなくすには~

今回ご紹介せていただく書籍は

眠れなくなるほど面白い糖質の話 著者:牧田善二

になります。

 

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牧田先生は糖尿病専門医としてご活躍されている医師で、糖質制限に関する著書などを多数監修されています。

 

今回の書籍はポイントや結論を一つにまとめることが難しいため、私目線で今後の生活に役立つだろう「糖質にまつわる真実」について大きく3つまとめました。

 

 

 

1.食後の眠気をなくす方法

ランチ後に眠気に襲われて、眠い目を擦りながら勉強や仕事に取り組んでいる方、多いのではないかと思います。

 

この眠気は低血糖が原因とされています。

健康な人は血糖値は一定に保たれていますが、食事で大量に糖質を取りすぎてしまうとどうしても眠くなってしまいます。

そのメカニズムをご紹介します。

 

  1. 糖質の多い食事をとると血中のブドウ糖が増えて血糖値が一時的に急上昇します。(血糖値スパイク)
  2. それを下げるために膵臓から過剰にインスリンが分泌され、今度は低血糖状態に陥ります。(インスリンが適切に分泌されない状態が糖尿病)
  3. これにより、脳へ回っていたブドウ糖が減少して、眠気や倦怠感を感じるのです。

 

血糖値スパイクを予防するには糖質を抑えたメニューを選ぶことはもちろん、ゆっくりと噛んで食べるようにすることも大切です。

 

2.糖質は摂取しなくても平気?

糖質は体内でブドウ糖に変えられ、体を動かすためのエネルギー源として働きます。

つまりそのブドウ糖のもとである糖質を制限したら、エネルギー不足を引き起こすため身体には悪影響なのではという疑問が生まれます。

この本では結論、「糖質は摂取しなくても問題ない」と述べています。

※糖質を摂取すべきかどうかについては諸説あり、詳しくは後述いたします。

 

理由は2点。

  1. 古代の人間は主に肉や魚を主食としていたから。
    気候の変動が起き、河川の近く文明が発展するまで人類は狩猟民族であり、主に肉や魚を主食としていた。そのため糖質を摂取せずに生きていけるようにDNAにプログラムされている。
  2. 肝臓や脂肪細胞からエネルギー源を生み出すことができるから。
    肝臓や筋肉細胞に取り込まれていたグリコーゲンを分解してブドウ糖に戻し、血中に戻しエネルギー源とすることができる。またグリコーゲンが尽きると今度は、中性脂肪の一部がブドウ糖としてエネルギーの役割を担うことができる。

 ちなみに糖質摂取の必要性については、現在でも議論されているようで

近年では「糖質を極端に減らすと死亡リスクを高める」という研究結果も続々と発表されているようです。

アメリカでもパレオダイエットという石器時代の食事を模した、肉中心の食事制限ダイエットが流行したそうですが、それを根本から覆す発見が近年ありました。

 

「古代の人類は糖質を摂取していた」ということが石器時代の祖先の歯石から判明したのです。

 

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火の利用によって良質なでんぷんを大量に摂取できるようになった。

出典:「ご飯」は健康長寿の敵か?味方か? | NスペPlus

https://www.nhk.or.jp/special/plus/articles/20191105/index.html

 

脳の主なエネルギー源となる糖質は、祖先の脳の大きさに影響を与えたとされています。

糖質の摂取が、知性や仲間との連帯意識を強化して、人類が生態系の頂点に上り詰めることを可能にしたのではないか、というのが最新の研究によって判明したのです。

 

 

話がだいぶ逸れてしまいましたが、本筋も戻します。

 

つまり糖質を摂取すべきか否かですが、結論「糖質は最低限摂取すべき」です。

最近、先進国で得られたおよそ1万5千人のデータが分析され、糖質の摂取量と死亡率の関係が明らかにされた。その結果、糖質の摂取量を減らしすぎると死亡率が上昇。一方、摂りすぎても肥満や生活習慣病により死亡率が上がることが分かった。では「最も死亡率が低い糖質の摂取量」はというと、全カロリーの50~55%と判明したのだ。

引用:ご飯」は健康長寿の敵か?味方か? | NスペPlus

https://www.nhk.or.jp/special/plus/articles/20191105/index.html

 

全カロリーの約半分を摂取するのが理想的です。 

 

3.低GI値食品は血糖値の急上昇を抑制する(おまけ)

 

本書では言及のなかったGI値について、ご紹介します。

 

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 GIとは食後血糖値の上昇を示す指標のことです。

 

GI値が高ければ高いほど、食後の血糖値上昇が大きく

GI値が低ければ低いほど、食後の血糖値上昇が小さいということになります。

 

GI値食品:パン・もち・うどん・ごはん

GI値食品:パスタ・蕎麦・玄米

 

上記にある低GI値な食品をとることで、血糖値の急上昇をを抑えインスリンの働きを正常化させ、結果的に生活習慣病の予防にもつながります。

ぜひ参考にしてみてください。

 

4.まとめ

糖質は私たちの生活には欠かせない栄養素でありますが(本書では筆者は反対の意見を述べています。)、うまく付き合っていくことが大切で、過剰摂取は糖尿病をはじめとした生活習慣病の原因となります。

普段から低GI値の食品を食べる、よく噛んでゆっくりと食事をすることを意識して、病気の予防につなげていきましょう!

 

 

眠れなくなるほど面白い 図解 糖質の話

眠れなくなるほど面白い 図解 糖質の話

  • 作者:牧田善二
  • 発売日: 2018/12/13
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 

眠れなくなるほど面白い 図解 たんぱく質の話

眠れなくなるほど面白い 図解 たんぱく質の話

  • 発売日: 2019/10/19
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)