あやうく一生懸命生きることろだった ~とりあえず検索病~
今回ご紹介する本は
あやうく一生懸命生きるところだった 著者:ハ・ワン
になります!
この本をとるに至った経緯ですが、下の記事を読み購入を決意しました。
『孤独のグルメ』が教えてくれた、つまらない人生から抜け出すたった1つのコツ
| あやうく一生懸命生きるところだった | ダイヤモンド・オンライン
https://diamond.jp/articles/-/223487
上記の記事の中で、現代人の「とりあえず検索して中間を選んでしまう」病について書かれている部分に自分はとても共感しました。
検索すればたくさんのレビューに触れられる世の中だ。確かに便利だし、失敗もうんと少なくなった。しかし、失敗が減った分だけ、楽しみも減ったような気がする。自分が選ぶ楽しさ、未知のことが教えてくれる楽しさのことだ。 (あやうく一生懸命生きるところだった 著者:ハ・ワン)
それでも僕らは検索する。失敗したくないから。自分にピッタリのものを探して無鉄砲にチャレンジするよりも、失敗しないと検証された”中間以上”を選んでしまう。そうしてだんだん自分の感性が退化して、いつしか自分の選択を信じられなくなっていく。自分がどう感じたかよりも他人がどう感じたかが重要になり、選択権を他人にゆだねてしまう現代の僕ら。たった食堂1軒、映画の1本さえ、失敗を恐れ、勇気を出せないでいる。
(あやうく一生懸命生きるところだった 著者:ハ・ワン)
飲みに行くにも、映画を見に行くにも、とりあえず検索してレビューを見てから判断するという人は多いのではないでしょうか。
自分もその一人ですが、当然この一連の作業にはメリットがあるし(はずれがない分それなりに楽しめる)、特に友人や恋人などと付き合いで行く場合には、失敗できないという恐怖心もあり、この行動をとる傾向が高いと考えられます。
一方で上記のように大衆に迎合し続けると、自分の嗜好・審美眼・決断力などが衰えていくと考えられます。
大事な特にマジョリティに流された人間は人生の節目においても周囲の価値観に流されてしまい、結局自分の人生ではなく、他人の人生を歩んでしまうことになりかねない。
完全にこの記事に共感した自分は一瞬で購入を決めました!
前置きが長くなりましたが、以下で本書の要約について述べていきます。
1.手っ取り早く自分を不幸にする方法(幸せになる方法)
人間は周りの人間との比較によって、幸せを感じます。
勉強でもスポーツでも仕事でも優劣が出るたびに、一部の人間が喜び、一部の人間は悲しみます。この敗北感や劣等感を、顕著に感じることができるツールがあります。
SNSです。芸能人やモデルの華々しい生活のワンショットが投稿され、私たちはその投稿をみて、「自分の人生はなんてつまならない、充実していないんだ」と負い目を感じることがあるかもしれません。
しかし大半の人間の大半の人生が間違いなく退屈(見方によっては退屈ではない)であり、
本来の意味での満足できる生き方とは、人生の大部分を占める普通のつまらない瞬間を幸せに過ごすこと。ささいなことに価値を見出し、つまらなさを肯定することにある。
(あやうく一生懸命生きるところだった 著者:ハ・ワン)
恵まれた日本という国に生まれただけでも幸せ、大学を卒業できただけでも幸せ、なにもしない幸せ・・・
自分も今まで多くの幸運に恵まれて生きているにも関わらず、SNSで他人の人生と自分の人生を比較し、劣等感を感じてしまう。
つまらなく見える日常、自分の人生を愛しましょう。
2.挫折マーケティング
そうだ、雑誌の目的は読者に挫折感を与えることだ。そしてその挫折感の正体は、高度に計算されたマーケティング戦略である。
多くの人がブランド品への欲望を抱く理由は、簡単に購入できないからだ。
そんな挫折感がブランド品の価値を高める。
(あやうく一生懸命生きるところだった 著者:ハ・ワン)
雑誌とはそういった目的で作られたものであるから、雑誌を見て挫折感を感じるのは決して不思議なことではなく、むしろ自然なことであると、筆者は述べています。
もともと人々が生きるために存在していたはずの「もの」が今度は、「もの」のための人生を送るようになってしまいました。
手段の目的化が発生してしまっているのです。
しかし企業としては、人々の欲求(承認欲求)を駆り立て、新しい消費を促すことで、利益を上げ続けなければいけません。これが物質資本主義の本質なのでしょう。
車は走ることができる限り、本質的には買い替える必要がありません。
しかし企業は新しいモデルを広告に載せ、本来はない欲望を生み出すのです。
3.まとめ
この本は自分にとってバイブルになるかもしれません。
いままでの自分の生き方を見直すいい機会になりました。
いままでは他人の目ばかりを気にした人生、他人の価値観に沿った生活をしてきたことがわかり、改めて自分の生き方を考え直すいいきっかけをくれた著書です。
以下まとめです。最後までご覧いただきありがとうございます。
1.手っ取り早く自分を不幸にする方法(幸せになる方法)
他人と自分の生活を比べるな。なにげない日常を楽しむことことが幸せへの近道。
2.挫折マーケティング
心をものに支配されるな。物質資本主義からの脱却は挫折感をなくし、人生を明るくする。